天中殺と空中殺では違いますが、これは著者がなにか記憶違いをした可能性があります。
というのも、天中殺という言葉は単なるゴロあわせで作った言葉ではなく、ちゃんと十干十二支からでた意味のある単語なのです。
石橋氏はなにか、空亡の「空」と天中殺とをこっちゃにしたのではないかと思われます。
石橋氏も中国などの文献をよく調べて書いています。
私の手元にあるわずかばかりの本のなかでさえ、このように天中殺の言葉が出てくるのですから、天中殺は、中国や台湾でわりとありふれた言葉だったことがわかります。
しかし、高木氏も石橋氏も名前を紹介する程度で、天中殺そのものに大きな価値を置いてはいませんでした。
価値を置いて初めて紹介したのは、本の題名からして『天中殺』ですから、やはり西川氏。
私は後に神田の古本屋街で、西川氏のいった値段とは違い、500~1500円程度で『人間の星』を手に入れました。
もっとも読んでみて、これは一万円の価値があると思い、今でも何冊か手元にあります。
先の『天中殺』もちょっと運命学の本にしては毛色の違う本でしたが、『人問の星』はそれよりももっと異質な、なんとも妙な本でした。
運命学のことを知ろうと勢い込んで入り込んだのに、読み始めると、自分の不作法さに私はちょっと恥ずかしくなりました。
たぶんほとんどの人がそう思うのでしょう。
本の裏表紙に火野葦平氏が、こんな本を誰か書かないかと思っていた。
普通の易学の本はたくさんあるが、さっぱり面白くなく、魂にひびくものがない。
西川満君は自分の一生と責任とを賭けて、詩と生命とに満ちあふれる運命の書「人間の星」を書いた。
と推薦文を載せています。
この感想は私も賛、成というより、読んだ時の気持ちをよく表していて、さすが物書きだけのことはあります。
特に「魂にひびくものがない」という表現は、珍しい表現ではないものの、私はとてもうなずけるものがあります。
本来、運命学の本は人生やこの世界の成り立ちまで追求するべき本であるはずなのに、占いの本といえば、当たるはずれるのノウハウが書いてあるだけの品のないものか、哲学的な表現を羅列しただけの内容のないものがほとんどです。
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